住宅の設計業務について

設計の仕事は3つに分かれる
~意匠屋・構造屋・設備屋~

 

建築の仕事は、大きく設計と施工に分けられる。
そして、設計の仕事は、さらに3つに分けられる。

 

まず、意匠屋さん。
意匠とはデザインのことで、建物の外観、壁や床の色、照明器具、窓やドアの形などのデザインをし、建物全体のハーモニーを考える人である。
一般に、施主の予算を聞き、それに応じてどのような建物が、できるかを施主と話し合いながら決めていくのは、意匠屋さんが行なっている。

 

それから、構造屋さん。設計する際に、その建物をとりまく環境を考慮して、建物を建てても安全なことを確認しておかなくてはならない。
さらに、施主がいくらお金を出せるかということも頭に入れつつ、建物の材料や構造などを考える。これが構造屋さんだ。たとえば、その建物を建てるとどれくらい風が当たり、どれだけたわむか、といったことを考えながら、建物の構造を決めていくのだ。

 

そして、設備屋さん。彼らは、建物の中の設備を受け持つ。たとえば、水道管は建物の中のどこを通して洗面所までもっていくか、どうやって排水させるか、照明の電気はどのように配線するかといったことなどを考える。
水道や電気のほか、冷暖房設備や給湯、電話、工レベータ一、防災上の設備など、建物に必要な設備すべてを設計する。構造屋さんが骨格の担当とすれば、設備屋さんは内臓の担当ということになる。

 

三者はまったく独立しているのではなく、お互いに打ち合わせをし、協力しながら1つの建物を設計していくのである。