建物工事の流れ

建物ができるまでの流れ
~調査・企画段階から引き渡しまで~

1つの建物ができあがるまでの流れを、ざっと見てみよう。最初の段階は、調査・企画段階といい、施主が依頼した設計事務所か施工業者が敷地条件や、建物の使用目的、建物の大きさ、予算などの施主の意向や希望をまとめる。
そのうえで、建築物という形にするために必要な事前調査などを行なう。

次は、設計して工事の計画を立てる計画・設計段階だ。
設計事務所、あるいは施工業者が、前の調査・企画段階でまとめたことに技術的な要素を加えて、より具体的に検討する。そして、建物の規模や構造、材料、設備、工法などを考えて、設計図や仕様語、標準見積をまとめ、設計図書をつくる。

設計図書を施主が了承すれば、設計事務所か施工業者が施主に代わって建築確認申請などの諸届けを行なう。それから、施工業者を決めるのだが、施主が直接施工業者に依頼した場合は当然そこが建設を行なう。

この施工業者の選定には、競争入札という方法がよくとられる。
これは、施主に指名された数社の施工業者が一斉に見積価格を出し、その中から選ぶ方式である。

また、入札の形をとらず、施工業者が個々に見積を提出し、施主がいろいろな要素を考慮して選出する競争入札という方式もある。
官公庁が発注する建物は、原則として競争入札を行なわなければならないことになっている。

施工業者を決めたら、仮設工事、基礎工事……、と施工に入る。
建物が完成したら、工事完了検査をして、施主に引き渡される。
これが一通りの流れである。